なぜこの記事が必要なのか
このブログでは、今後「阪神が指名する大卒野手の来季成績予想」を扱っていきますが、
いきなり「来季OPS.730予想です!」
と数字だけ出しても、根拠が分からないと読者としてはモヤモヤしますよね。
その前提となる「大学→プロのOPSの落ち幅」をどのように計算しているかを
先に共有する記事となってます。
※実際の選手の成績予想は別記事で投稿しますので計算方法とかどうでもいい!って人は読み飛ばしてください。
実は今年のドラフト1位である立石選手の成績予想の記事を書いていたのですが、根拠がなければ「説得力がないだろ!」と突っ込まれそうな気がしたのでこの記事を書くことにしました(笑)
データを利用したブログを謳っていく以上根拠を示すのは大事ですしね。
特にポイントになるのが「どの選手をサンプルに含めるか」です。
本記事では、2020〜2024年にドラフト指名された大学生野手のうち、
プロ1年目に100打席以上立った選手だけを対象にしています。
この条件を満たしたのは63名中24名と、実は半数以下です。
つまり、
「ある程度しっかりと1年目からチャンスをもらった打者」
だけを集めてOPSの変化を見ている、という前提があります。
本記事で使用したデータと基準
本記事で使用したデータの出典と条件を整理します。
- 対象:大学からプロ入りした野手
- 条件:プロ1年目に100打席以上 立っている選手のみ
- 大学時代の成績:全日本大学野球連盟、日本学生野球協会、各リーグの公式記録を使用
- プロの成績:NPB公式サイトの年度別成績を使用
大学時代の成績に一部欠損(打席数が不明など)がある選手は、
他の年度の平均値で補完し、サンプルとして極端に崩れないように調整しました。
この条件で、
「大学通算のOPS」と「プロ1年目のOPS」をペアにして、
プロ/大学の比率(OPS比)を1人ずつ計算 → 全体平均 を求めています。
① 大学→プロ全体の平均:OPSは約0.770倍
例:2024年ドラフトの場合
2024年ドラフトで指名され、今年100打席以上立った大卒野手は
- 宗山 塁(楽天1位)
- 西川 史礁(ロッテ1位)
- 佐々木 泰(広島1位)
- 麦谷 祐介(オリックス1位)
- 渡部 聖弥(西武2位)
- 浦田 俊輔(巨人2位)
- 荒巻 悠(巨人3位)
- 山縣 秀(日ハム5位)
の8名でした。
さらに、大学通算OPSとプロ1年目のOPSを比べると
| 名前 | 大学通算OPS | プロ1年目OPS | OPS比(プロ/大学) |
| 宗山 塁 | 0.887 | 0.629 | 0.709 |
| 西川 史礁 | 0.780 | 0.699 | 0.896 |
| 佐々木 泰 | 0.744 | 0.587 | 0.789 |
| 麦谷 祐介 | 0.918 | 0.629 | 0.685 |
| 渡部 聖弥 | 0.940 | 0.694 | 0.738 |
| 浦田 俊輔 | 0.610 | 0.508 | 0.833 |
| 荒巻 悠 | 1.271 | 0.747 | 0.588 |
| 山縣 秀 | 0.673 | 0.561 | 0.834 |
となり、2024年ドラフト選手の平均OPS比は約0.789という結果が出ました。
2020〜2024ドラフトで見た場合
このように2024年単年では平均OPS比が約0.789とやや高めでしたが、
2020〜2024年の5年間全体で見ると平均OPS比は「0.770」に落ち着きます。
単年ではドラフトの顔ぶれによってブレが出るため、
本ブログでは「5年平均の0.770」を大学→プロ全体のベースラインとして採用します。
イメージしやすいように、具体例を挙げると:
- 大学OPS = .900 の打者
→ プロ1年目の予想OPS = 0.900 × 0.770 ≒ .693
という計算になります。
もちろん、実際には打席数・守備位置・チーム事情・故障などで大きくブレます。
あくまで「大学の数字をプロ1年目にスライドさせると、このくらい落ちることが多い」という
ベースライン としての係数だと考えてください。
② 大学→阪神タイガース野手の平均:OPSは約0.809倍
次に、同じ計算を 「阪神に入団した大学生野手だけ」に絞って行いました。
集計期間を①と同じ5年間にすると対象選手が森下翔太選手と佐藤輝明選手の2名のみとなってしまうので、阪神の場合は過去10年間ドラフト指名された選手に広げて計算してます。
ただし、集計期間を10年に広げても条件を満たす選手は5名とそれでも少ない人数であることはご留意ください。
その結果が、
プロ1年目OPS ÷ 大学OPS ≒ 0.809
です。
全体平均の0.770よりもやや高く、
「阪神の大学生野手は、プロ1年目のOPSの落ち幅が少し小さい傾向にある」
ということになります。
阪神のスカウトが優秀と言われることが多いですが、データとしても表れてますね!
例として、
- 大学OPS = .900 の阪神ドラフト野手
→ 阪神1年目の予想OPS = 0.900 × 0.809 ≒ .728
というイメージです。
理由としては、
- そもそもドラフト時点で完成度の高い打者を指名している
- 起用が代打・下位打線中心で、役割がはっきりしている
- 甲子園を本拠地にしながらも、右打者・左打者のタイプを見て指名している
など、いくつか仮説は立てられますが、
本記事ではあくまで「数字としてこうなっています」というところまでに留めます。
今年の 「阪神が指名した大学生野手の成績予想」記事では、この0.809倍を基準係数 として使います。
③ 特定リーグ→プロの平均:リーグ別の係数は個別記事で
大学野球はリーグによってレベルがかなり違います。
- 東京六大学
- 東都大学(一部〜二部)
- 関西学生
- その他地方リーグ ……など
同じOPS .900 でも、「東都1部の.900」と「地方リーグの.900」では、
相対的な価値が変わる可能性があります。
そこでこのブログでは、
- 出身リーグごとに、過去にプロ入りした打者を抽出
- そのリーグ内だけで「大学OPS→プロOPS比」を再計算
ということも行います。
ただし、リーグを細かく分けるとサンプル数が一気に減り、
数字の信頼度が不安定になりやすい ので、
リーグ別係数については「参考値」として、
各選手の個別記事の中で表と一緒に紹介する方針です。
まとめ:このブログの「大学生野手の成績予想」の前提
最後に、本記事のポイントを整理します。
- 大学→プロ全体の平均OPS比は約0.770倍
- 大学→阪神タイガース野手の平均OPS比は約0.809倍
- 特定リーグ→プロの平均はサンプル数が少ないため、
リーグ別の係数は各選手の記事で個別に提示
今後、「○○大学の△△選手の来季予想OPSは0.72」といった記事が出てきたときは、
- 大学時代のOPS
- どの係数(0.770か0.809か、あるいはリーグ別係数)を掛けているのか
- そこからプラス・マイナス何ポイント調整しているのか
をセットで確認してもらえると、
「なぜその数字になったのか」がよりクリアに見えてくるはずです。
以上です!最後までお読みいただきありがとうございました!

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